【大人の習い事】きれいな字を書くスペシャリスト『賞状技法士』ってどんな資格?

こんにちは、かおりんご( @go_go_kaoringo ) です。


こんな人に読んでほしい
  • 字を書くことが好き
  • きれいな字を書きたい
  • 生活に役立つ習い事をしたい
  • 字を書く仕事をしたいが、現在字を習ってはいない


賞状技法士」という資格をご存知でしょうか?

おそらく、多くの方はその存在すら知らないのではないかと思っています。


私は幼い頃から書道を習っており、字を書くことが大好きでした。

社会人になり、少し生活にもゆとりが出てきた頃、改めて字の勉強をしたいと思って通い始めたのが「賞状技法士養成講座」でした。

そして2016年、賞状技法士の中の最高位の資格である「賞状技法士1級」を取得しました。


字を書くことに興味のある人にぜひこの「賞状技法士」という資格をご紹介したいです。


目次

賞状技法士とは

賞状技法士と賞状書士の違い

賞状技法士は、名前の通り「賞状を書くことができる」技術を持つ専門家で、「日本賞状技法士協会」という民間団体が認定している資格です。


実は、賞状書士という似た名前の資格も存在します。

これは認定する団体が賞状技法士とは異なるものの、取得できる技能、仕事内容等特に違いはないので、ほぼ同じ資格と考えてよいと思っています。

講座の受講手段等を考慮した上で、自分にあった資格・コースを選ぶのが良いと思います。


賞状技法士養成講座の種類

賞状技法士養成講座は、通学講座と通信講座からコースを選ぶことができます。

私は教室へ通学可能なエリアに住んでいますので、迷わず通学講座で受講を開始しました。


通学講座のメリット
  • 直接講師の先生から指導頂ける
  • 他の受講生から刺激をもらえる
通学講座のデメリット
  • 通学日は基本固定
  • そもそも教室自体が少ない


やはり通学講座は、直接講師の先生から指導して頂けるのが大きいです。

不明点をすぐその場で聞けたり、先生が書く姿を直接見られるのは、通学講座の特権ですね。


とはいえ、この講座は通信講座で受講する方も少なくないはずです。

それは、通学講座を開講している教室自体が銀座、横浜、大阪の3つしかないからです。

中には、隔週、または、月1の通学講座に遠方から新幹線で通うツワモノもいます。

が、長く継続していくためには、やはり無理のない受講手段を選ぶことが大事だと思っています。


通信講座の受講生でも、最高位の1級を取得される方はたくさんいます。


賞状技法士の資格取得の流れ

賞状技法士の認定級は3級、2級、準1級、1級の4つから構成されています。

3級、2級、準1級

各講座の受講と進級課題をクリアすると取得できます。

ただし、通学講座と通信講座では受講期間が異なり、通学講座の方がテンポよく上を目指せます。

通学講座の場合、スムーズにいくと受講開始から2年程度で準1級取得が可能です。

真面目に受講&宿題をこなしていれば、余程のことがない限り準1級取得までは難しくはありません。


1級

年に1回(毎年11月)、公開試験が行われます。

午前2時間半 + 午後2時間半という長丁場な試験で、それぞれで1問ずつ、賞状書きの問題が出題されます。

誤字脱字の有無、レイアウト、字の上手さ、他人の作品との比較等総合的に見て合否が決まるそうです(先生談)。

どんなに字が上手くてもなかなか合格できない人もいれば、字はそこまで飛び抜けて上手くなくても総合的にまとまっていて要領よく合格していく人(私は間違いなくこっちタイプ。笑)もいます。


1級を受験するために、必ず準1級までを取得していなければならない、という前提条件はありません。

ただし、1級試験では準1級取得までに学んできた内容も含めて幅広い知識が必要なため、やはりある程度の知識を身につけた状態で受験することをおすすめします。

かおりんご
かおりんご

そもそも、2時間半という制限時間は、初見の問題のレイアウトをある程度悩まずササッと作り上げる技術がないと厳しい制限なのです。


ちなみに、私は1級試験には4回目で合格しました。

4回目での合格は普通〜気持ち早め?くらいのようです。

受験者の中には、1回目で合格する人(1年目での合格者はたいてい、既に他の書道関連の資格を持っているか、既に筆耕士として活動されている方が大半のよう)もいれば、10回受験しても受からない人もいるようです。


かおりんごの受験歴
1年目

お試し受験。案の定、レイアウトに時間をかけすぎて撃沈。

2年目

レイアウトミス。

3年目

自分の中ではミスなし。最終審査まで残っていたらしい(先生談)けど、他との比較で不合格。

4年目

合格。


賞状技法士の仕事とは

字を書く仕事に資格はいらない?

「賞状技法士」という資格名ではありますが、結局のところ「筆で字を書く仕事」は全般が対象となります。

ということもあり、字を書く仕事をされている方はたいてい肩書としては「筆耕士」と名乗っています。


字を書く仕事は、正直なところ資格は不要です。

では、今すぐ誰でもできるのか?


もし自分が依頼者だった場合を考えてみてください。

どんな筆耕士に字を書いてもらいたいですか?

依頼者側は間違いなく、より上手な字を書く筆耕士を求めます。

その判断基準として、依頼先の筆耕士がどの程度の字を書けるのか、どんな経歴や資格を持っているのか、といったことを目安とするはずです。


また、自分が筆耕士の立場だったらどうでしょう?

少しでも依頼頂けるようにするには、やはりある程度の実績が欲しいと考えます。

また、その実績が自信とモチベーションに繋がります。

そのため、実際に筆耕士として活躍されている方は、何かしら書道関連の資格所有者であることが多いようです。

筆耕の仕事内容

字を書く仕事は多岐にわたります。

筆耕のお仕事の一例
  • 賞状書き
  • 宛名書き
  • のし紙書き
  • 目録書き
  • 御朱印書き
  • 命名書き


賞状書きをはじめとする式典関連の筆耕に加え、特に筆耕のイメージとして大きいのは、デパートでののし紙書きや、結婚式の招待状の宛名書きではないでしょうか。

実際、私も過去に某大手デパートでの筆耕をやってみないかとお誘い頂いたことはあります。


かおりんご
かおりんご

やってみたいのは山々だったんだけど…
週3程度日中出勤のお仕事だったので、本業もあるし、残念だけどお断りしました。

また、お寺や神社で御朱印書きをされている方も多数いらっしゃいます。


このように、現場に出向いて書くお仕事もあれば、最近流行り(笑)の在宅ワークで筆耕業務をされる方もおり、働き方はさまざまです。


副業として筆耕業務をしたい方、子育てと両立しながら働きたい方にとっては、内容次第では在宅ワークが可能な筆耕というお仕事は魅力的だと思っています。


賞状技法士の需要は

世の中は「脱紙・脱手書き」の時代

手書きなんて時代と逆行している!と言う声もたまに聞きます。

私の本業は、まさにその「脱紙・脱手書き」を促進させるシステム開発現場でのお仕事です。

その反面、プライベートでは字を書くプロを目指しているという、なんだか矛盾している気もしますね。


ただ、いくらIT社会が進んでも、コンピュータには人の手で書く温かみのある字は書けない、と言われています。

それを裏付けるように、一定数の手書き需要があるのは事実のようです。


毎日パソコンに向かい、活字とにらめっこしている私にとっては、手書きの字を書くこと・見ることは癒やしだと感じています。

きっと、筆耕依頼をする依頼者も、人が書く字に対して何らかの「付加価値」を求めているのだと私は理解しています。

フットワークの軽い若手の活躍が期待されている

筆耕を仕事とされている方は、既に会社をリタイアされている方、筆耕業務経験の長い高齢者・年配者というケースが多いように感じます。

実際、私が通う教室の生徒さんや講師の方々の顔ぶれを見てもよく分かります。

それでも、私が教室に通い始めた11年前に比べ、最近は確実に若い世代の生徒さんが増えてきています。


「若手が期待されている」というのは、私の一考えということを念の為ここで明記しておきます。

前述の通り、現代はIT社会。

IT社会に柔軟に対応可能な若手にとっては、筆耕業界でも今後強みになっていくものと考えています。

一例として、私の知り合いで私と近い世代の筆耕士(本業はフルタイムの会社員)の例を挙げます。

彼女は本業の傍ら、自分でホームページを立ち上げ、そこを窓口として、あらゆる筆耕の受注に成功しています。

卒業シーズンの賞状書きや地元神社での御朱印書き等の定番の筆耕に加え、ワークショップでの講師、掛け軸書き(画家とのコラボ)など、様々な経験をされています。

窓口にホームページやSNSを活用していることで、遠方からの依頼も多数あるそうです。

そういった手段を使えることが、やはりITに強い若手にとっては有利に働きます。

私の講師の先生も、そういった若手を見て羨ましがっていました。笑


私自身も、今後、子育てしながら筆耕士として活動しようと考えているため、ITを駆使して筆耕活動ができることを目指しています。

身近にとてもよい見本となる方がいて、ラッキーだなと思っています。

まとめ

賞状技法士という資格を取ること自体は、きれな字を書きたい人、字を書くことを仕事としたい人にとっては単なる通過点です。

でも、目標を達成する過程の中で、賞状技法士の認定級のステップを踏むことはとても有効な手段だと思っています。

この記事をきっかけに、賞状技法士に関心を持つ方が増えると嬉しいです。


最後までご覧いただきありがとうございました。


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